『達人プログラマー』に学ぶ習慣術②ー見積もりを記録する

『達人プログラマー』に学ぶ習慣術②ー見積もりを記録する 書評

定期的に読み返している1冊『達人プログラマー』から「習慣」にフォーカスして、今日からすぐに実践可能なTipsを学び直すシリーズ。

今回は、システム開発をする上で必ず直面するであろう「見積もり」について、取り上げたい。

『達人プログラマー』に学ぶ習慣術②ー見積もりを記録する

これから取り入れたい新たな習慣は、「見積もりを記録する」ということ。

本書では、第2章「15 見積もり」で登場するTipsとなる。

この節には、随所にユーモラスな表現が散りばめられており、個人的に勇気をもらえる1節でもあった。

プロジェクトが今までやったことのないものであれば、たいていの場合その見積もりは正しくない

– David Thomas『達人プログラマー』 第2章「15 見積もり」

この問題に対処するために見積もり手法の提示もされているのだが、より明快なアイデアについて述べられている。

常に精度の高い答えを出すための基本的な秘訣をお教えしておきましょう。それは似たような作業を実施した人に聞くことです。

– David Thomas『達人プログラマー』 第2章「15 見積もり」

こういう働きかけが自然にできる、身に付いているか?と問われると、いつもハッとします。

尋ねる立場の場合には、時に会社間を超えたアクションが必要となるかもしれないし、プロジェクトを横断して先人の知見を借りることになるかもしれません。

(少し大袈裟に書きましたが、)それくらいフットワークは軽くしておきたいということです。

また、尋ねられる立場の場合には、自身の作業記録は普段からなるべく残しておく必要がありそうです。

こういったナレッジを詳細に積み上げていく行為は、意識的に行わないと結構後回しになってしまうのではないでしょうか?

最後に、今回取り上げた「見積もりを記録する」という習慣で最も大切なことは、「見積もりがどの程度正確であったかを測定する」ということです。

記録した予実を評価し、次はより精度の高い見積もりを提示したいものです。

前回取り上げた「エンジニアリング日誌」と併せて、見積もりの記録をする習慣を新たに取り入れてみてはいかがでしょうか?